趣味と日常

また札響聴いてきたよ【英雄の生涯】

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今回は

札響の定期演奏会に行ってきました。

北大そばのラーメン屋さんで腹ごしらえを済ませ、ブレスケアを行ってからKitaraにやってきました。

中島公園は桜の花の蕾が膨らみかけ、春らしい雰囲気でした。
晴天に恵まれ、音楽日和です。

 

Kitaraにはレストランも併設されていました。
近いうちに利用してみたいものです。

コンサートには老若男女、いろいろな人が集まってきます。
カジュアルな格好の人も多く、気軽に音楽が楽しめるのは素晴らしいと思います。
市民に愛されるオーケストラとして札響が歴史を刻んできたのが分かります。

 

今日の曲目は、

武満徹の「群島S」というやや前衛的な曲

ベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番

R.シュトラウスの交響詩「英雄の生涯」

の構成。

 

武満徹の曲は

小編成の楽器による幻想的な曲で、きれいな風景を眺めているような気分になる曲でした。
先入観を持たずフラットな気持ちで音の響きを楽しむことが出来ました。

 

次はベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番

小山実稚恵さんのピアノとオーケストラがときに会話し、ときに融合するような美しい演奏でした。
ちなみに今回のわたしの席はステージ奥のPブロックでした。
その席からは、指揮者の広上淳一さんや小山さんの表情がよく見えて、まるでオケの一員として一緒に演奏しているかのような気分になりました。
指揮者の広上さんが「とっても表情豊か」なのが印象的でした。

 

最後はR.シュトラウスの「英雄の生涯」

演奏者が大勢。楽器も多い。
これほどの大編成のオーケストラは初めて体験しました。

曲は「英雄」の生涯をなぞる壮大なもので、正直圧倒されました。
深く味わうには予習してきた方がよかったと感じました。
あまり事前の準備をせず、フラットな気持ちで音楽に身を任せる方が楽しめるのかなと思っていましたが、ちょっと考えが変わりました。

コンサートマスターに就任された会田莉凡(あいだ・りぼん)さんのバイオリンソロが印象的でした。
大編成のオケとバイオリンソロがどのように調和するのか興味深かったのですが、「英雄」の独白のようなバイオリンがKitaraの大きな空間に気持ちよく響き、オケの壮大な和音が「時代」や「歴史」のうねりのようにそれを包み込んでいました。

 

退場の際に

終演後、感染対策のため「分散退場」の案内がありました。
係員の男性が舞台上に立ち、柔らかなバリトンボイスで丁寧にブロックごとの退場を案内します。
Pブロックは一番最後だったので、各ブロックの観客が退場する様子を、コンサートの余韻にひたりながら眺めていました。
来場者は、われ先に出ていこうというひとは一人も見当たらず、落ち着いた雰囲気で、譲り合いながらゆっくり退席していきます。
わたしにはそれが「とても美しい情景」に見えました。
案内の男性の優しい声が心地よく響き、とても音楽的に感じました。

いろいろな障害があってもそれに負けず、音楽文化を大切にしていきたいという人々の「意思」のようなものを感じました。

わたしはほとんど最後に退席したのですが、客がいなくなったホールの広い空間を眺め、幸せな気分を味わいながらロビーに向かいました。